システムがん

システム的統合理解に基づくがんの先端的診断、治療、予防法の開発

文部科学省科学研究費補助金 新学術領域研究 (複合領域:4201)
研究期間:平成22年度~平成26年度
[English]

 

A01-6-25 公募研究

内分泌療法耐性乳癌克服に向けた新規エストロゲンシグナル制御のシステム的統合理解

  • 研究代表者: 片桐 豊雅(徳島大学 疾患プロテオゲノム研究センター ゲノム制御分野 教授)
  • 連携研究者:吉丸哲郎(徳島大学疾患プロテオゲノム研究センター ゲノム制御分野 助教)
  • 連携研究者:井元清哉(東京大学医科学研究所 ヒトゲノム解析センター 准教授)
  • 連携研究者:山口 類(東京大学医科学研究所 ヒトゲノム解析センター 講師)
  • 連携研究者:尾野雅哉(独立行政法人国立がん研究センター研究所 創薬臨床研究分野 ユニット長 )
  • 連携研究者:三好康雄(兵庫医科大学乳腺内分泌外科 教授 )

研究室ホームページ http://www.genome.tokushima-u.ac.jp/dgm/

我々は、これまでに乳癌の網羅的遺伝子発現解析を通じて新規ER活性化制御分子ERAP1を同定し、その詳細な機能解析より、ER陽性乳癌細胞にてERAP1が細胞質内でER活性化抑制因子PHB2 (prohibitin2)と結合することにより、その抑制機能を阻害してERの恒常的活性化を導くこと、さらにERAP1-PHB2結合阻害ペプチドの同定により、ER陽性乳癌細胞m、特にタモキシフェン耐性乳がん細胞へ添加することで、PHB2のER活性抑制機能を誘導し、ERのゲノム的および非ゲノム的活性化経路、ERリン酸化の抑制を通じた細胞増殖抑制効果を引き起こすことを証明している(左図)。本研究では、網羅的遺伝子発現解析およびプロテオーム解析を行い、動的数理モデリングに基づく大規模データ解析技術により、タモキシフェン耐性依乳癌の分子病態のシステム的統合理解を図り、治療法の開発を目指す(右図)。

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