【A01】 システム生物学的アプローチによるがん病態の解明

班長: 稲澤 譲治 (東京医科歯科大学難治疾患研究所)

大規模オミックス解析データを基盤に、複雑ながんの表現型の違いを分子の言葉で再構成し個別化医療へとつなげるには、良質の解析情報の収集と、さらに解析の結果得られた候補の生物学的・臨床病理学的な意味づけを如何に効率よく行うかが鍵を握る。本研究では、がんの全ゲノムスケールのゲノム・エピゲノム解析情報を基軸に、遺伝子発現、蛋白機能、がん特異的クロマチン構造の解析やノックダウンによる機能スクリーニングなどを併せた統合的ゲノム・エピゲノム解析を実施し、新たながん関連遺伝子の探索とそのネットワーク、パスウェイの同定を、システム生物学的アプローチを用いて進める。また、個別化診断バイオマーカーや治療標的となり得る遺伝子とネットワーク・パスウエイの同定も併せて行う。