A01-8-25 公募研究

がん進行予測のための、がんゲノム進化シミュレーション

研究室ホームページ http://www.cb.k.u-tokyo.ac.jp/kiryulab/

左: がん組織では、ゲノム変異により、次々に新種のがん細胞が生まれ、各々自分のコピーを増やそうと進化的闘争を繰り広げている。従って、採取されるがん組織は、正常細胞と多様ながん細胞の混合体である。それらをひとまとめにせず、個々の細胞を細かくみることで、がんに関する非常に詳細な情報が得られると考えられる。

右: 一細胞ごとのゲノムデータに対し、進化学の手法を用いることで、細胞の系統関係を解析する手法を開発する。この手法により、患者ごとに、ゲノム変異速度やがん細胞増殖の歴史を、計算機で推定できるようになる。さらに、この患者ごとのパラメータを用いてシミュレーションを行い、5年後10年後の再発・転移確率などを予測するシステムを開発する。