システムがん

システム的統合理解に基づくがんの先端的診断、治療、予防法の開発

文部科学省科学研究費補助金 新学術領域研究 (複合領域:4201)
研究期間:平成22年度~平成26年度
[English]

 

A01-13-25 公募研究

新規低分子化合物を用いたがん抑制機構の解析

  • 研究代表者: 根岸 英雄(東京大学 生産技術研究所 炎症・免疫制御学社会連携研究部門職 特任助教)
  • 連携研究者: なし

研究室ホームページ http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/%7emol-immu/

我々の同定した化合物IMF001はTLRシグナルを阻害するとともに、細胞死に関わる蛋白群の活性化を誘導する性質を持っており、 がん細胞の増殖を抑制する作用があります(左図)。我々はこのようなIMF001の作用機序について、右図のような作用機序を想定しています。 すなわち、がん細胞におけるTLRシグナルががん細胞の増殖を促進することが知られていますが、我々は、一部のがん細胞は非常に強い TLRシグナル活性化能を持つ事を明らかにしています。この事から、高免疫性がん細胞では増殖の過程で死んだ細胞から放出されるDAMPs によって、自らのTLRシグナルが活性化され、増殖を促進している事が考えられます。我々はIMF001が直接がん細胞に細胞死を誘導する とともに、このようなDAMPs-TLR による生存シグナルを阻害することによって、効率よくがん細胞を殺しているのではないかと考えています。 このように様々なシグナルが関連し合った複雑な系の中で、どのような経路が重要な意味を持っているのかを解明する事で、 IMF001の開発研究のみならず、自然免疫シグナルが関与する新しいがん増殖/抑制機構の解明に繋がるのではないかと考えています。

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